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バランスを戻そうとした2004年に続く2005年ヴィンテージはブドウの栽培に最適な環境から直ぐに1947年や1990年と比較される古典的な偉大なヴィンテージと呼ばれるようになりました。
アンジュー・ソミュール地区では前年度に比べて降水量100mmと乾燥していましたがその反面日照量は控えめでブドウは急速に冬の生育サイクルに入ります。続く冬も乾燥しており、涼しい季節となりました。
いつものように2月はマイナス8℃を観測する等寒く、病害からブドウを守ってくれます。3月になると最高平均気温13℃とかなり早く温度が上がり始め、ブドウの生育サイクルが早期スタートしブドウは急速に成長を始めます。
アンジュー地方の春は全体で日照量660時間を記録。また適度に纏まった雨が観測されましたが、湿度は低く病害が発生する事はありませんでした。
2005年の夏は例年通りの気温で暑く乾燥したシーズンでしたがここ30年間で最も暑い年となりました。ブドウは夜の涼しさと昼間の快晴及び暑さで完璧な成熟に向かいます。このような事から収穫は2週間早まり、文句の付けようが無いブドウが収穫されました。
この結果、シノン、ブルグイユ、ソミュール、コトー・デュ・レイヨン(甘口は更に良し)は素晴らしい成功を収めています。
ナント地区も同様に理想的な秋に涼しいながらも比較的穏やかな冬、早く過ぎた春を経て9月2日という早い時期に収穫が行われます。ミュスカデは大成功を収めた年です。
中央フランス地区も同様に優れたワインが生み出されました。この地方では早い段階で暑さと旱魃が記録され、生育サイクルは早まっていましたが、夏は涼しくなりサイクルは緩やかになっていきます。
また雹まじりの嵐がブドウ畑を襲いましたが深刻なダメージは受けませんでした。やはり収穫は早まり、サンセールで9月7日から、その数日後にルイィ、カンシーなど他の地方も始まります。完璧な状態で収穫されたブドウは長期熟成も期待の出来るバランスの取れたワインとなりました。
オーベルニュ地区も同様に上質なワインが出来上がっています。